あの問題をちゃんと考えようか

この前の参議院選挙で年金問題が焦点になり、老後2000万円問題がバズワードになりました。この老後2000万円の話、とんでもない誤解をしている人が多いのでちゃんと考えます。（いや、わかってるよっていう人は読み飛ばしてください）

まず、これの計算方法ですが（年金支給額）ー（年金受給者の平均の支出額）を5万円とし年60万。30年生きるとして約2000万円の取り崩しが必要という話です。

計算式を見ればすぐにわかるのですが平均の支出額は年金＋貯金を上乗せされたものです。そりゃマイナスになるのは当たり前です。国民全員が年金だけで生活してるとかそんなわけないじゃないですか。しかも平均支出はものすごい富裕層も含まれているので国民の大多数が2000万円も貯蓄していないなんて当然です。だって平均なんですよ。

この計算の本当の意味は貯金2000万円以上ある人は投資とかをして社会にお金を循環させましょうね的なことをいうことにありました。たったそれだけのことです。しかし、これを部分だけ切り取って政治に利用した野党とそれを煽ったマスコミのせいであたかも年金制度が破綻しているかのような風潮になりました。当たり前ですけど年金制度は暮らしの100％を保証するとか一言も言ってないですからね。

こうして出来上がった2000万円問題（問題とか言いたくないけれど）。野党はアベノミクスの経済失策を追求するべきなのにこの問題を棚に上げ明らかな高齢者票狙いの年金制度に焦点を当てる的外れっぷりを見せました。

政治経済の話は無関心になりがちですけど、ちゃんと自分で考えないとひどい政治家とマスコミに騙されちゃうので気をつけたいですね。